高齢者への対応法は一種類ではない

高齢者への対応法は、ケースバイケースで変わります。要介護度が高ければ丁寧な介護が必要になりますが、要介護度が低い利用者にはその限りではないのです。要介護度が低い人にまで一律に丁寧な介護をしてしまうと、本人の自立を阻害する事にもなりかねません。

ケアマネージャーが利用者に応じた最適な介護計画を立案してくれているはずなので、基本はそれに則って作業をする事となります。末端の介護士であっても、ケアマネージャーの作成した介護計画の意図を汲み取る必要性は高いと言えます。現場で適切な介護ができていなければ、いい介護計画を立てたとしても意味はありません。利用者ごとに仕事内容を変更していく事は、介護の質を高めるためにも非常に大切な事なのです。介護士になりたての人は、利用者の身体状況を考えずに、誰にでも同じように全力を尽くしてしまう傾向があります。それでは本人も疲れる上に、利用者にとってもいい結果になりません。ベテラン介護士の働き方を参考にして、力を抜く場所ではしっかりと力を抜けるようにするのが重要でしょう。

自立できる利用者には自立を促すという事が大事です。もちろん要介護度が高い人や認知症の疑いのある人には、特別な注意を払う必要があります。要介護度だけではなく、その人の性格まで考慮に入れると、より満足度の高い介護が実現できる事でしょう。放っておいて欲しいという人もいれば、構って欲しいという人もいます。ケースバイケースで臨機応変に動いていくべきです。